

- デザイナーの新卒就活が難しい。
- 10数社受けても就職できなくて悩んでいる
- 才能を感じず、新卒就活が辛い
このような人におすすめできる記事になっています。

この記事の信頼性
- 都内美大卒。ゲーム・IT業界デザイナー(歴10年)
- 4~5社経験 2D/UIデザイナー
- ブラック企業の経験あり
- 新卒デザイナーの採用担当経験あり
新卒・第二新卒で 計100社近く応募・面接しました。エリート街道では全くなく失敗を積み重ねて就活を成功させました。
社員・派遣・フリーランスの方から、それなりに転職情報を聞いております。信憑性のある情報をお伝えできるかと思います。
新卒デザイナーの就活が難しくて悩んでいませんか?
本記事では、就活で苦労した筆者の体験談を踏まえて、「新卒デザイナーの就活から脱出する8つの方法」についてお話しします。
また、筆者は、新卒デザイナーの面接官の経験もあります。ですので、様々なノウハウを併せてお伝えできるでしょう。
読んでくれた人の悩み・メンタルが少しでもやわらげば幸いです。
この記事のポイント
- 新卒デザイナーの就活のノウハウがわかる。
- 就職から脱出する方法がわかる。
新卒デザイナーの就活は辛い?難しいのか?

新卒デザイナーの就活は、基本的に難しいです。あと辛い…。
まず、デザイナーの新卒一括採用は、採用枠が少ないため倍率が非常に高い。
大手企業でさえ30名程度、中小企業なら1~10名ほどになります。
日本の企業の98%以上が中小企業で、大手は1%以下。門が狭すぎますよね。
加えて、ポートフォリオの準備、作品の制作など、一般的な就職活動よりも負担がめちゃくちゃ大きい。
また、デザイナーは経験者が優遇される職種です。
大半の人は中小企業に応募すると思いますが、その際に中途からの応募が重なったしまえば、企業は経験者を優先的に採用します。
たとえば、新卒5名分枠があったとして、実力のある中途から複数応募がくれば、その枠は減らしても中途を採用します。
企業側からすれば、経験のないデザイナーを採用するよりも、すでに一定のスキルがある経験者を優先的に採用する方が効率的だからです。
新卒を採用しても短期離職のリスクがあるので、ミスマッチが起きづらい中途を採用した方がコスパが良いんですよ。
そういった視点から考えると、新卒が就職活動が難しいのは当たり前なんです。いくら優秀な学生でも、現場での実戦経験が無ければ、天と地の差がありますからね。
10社応募して1社から内定が出たら、それは相当なラッキーだと思います。
実際、美大のデザイン科でも、順風満帆に就職活動が進む人は少ないのが現状です。
つまり、新卒デザイナーの就活は、ポートフォリオが充実していても、スキルがあっても、デッサンが描けても、スムーズに進まないシステムです。
有名美術大学のデザイン科でも、大手の企業に内定をもらえる新卒は200名中10~20名程度でした。
それ以外の方は苦労していましたよ…。かわいそうなくらい…。

- 20社も落ちてる…
- 就職できない…
- 辛い…
- 就職浪人…
- デザイナー諦めようかな…
この思考に入って、デザイナー自体を諦めた人もいました。
「そもそも無理なのでは?」と思うかもしれませんが、決して不可能ではありません。
結果が出ないからといってデザイナー自体を諦めてしまう人もいますが、方法を変え続ければ、必ず道は開けます。
PhotoshopやIllustratorを使ってチラシを作るレベルでも、内定が得られる可能性はあります。
現場で時々見かけるのですが、本当にデザイン経験が乏しいのに運よく内定が出ている人がいます。
こういう人は運が良いのと、求人の探し方が上手なんですよ。
辛い難しい新卒デザイナーの就活から脱出する方法

新卒デザイナーの就活からの脱出方法は、『ポートフォリオ』『転職エージェント』『企業の選定』『業界の選定』これら4つがキーとなります。
一文で述べるなら、「転職エージェントを複数登録し、とある業界に選定をします。そして、中小企業にフォーカスして就活すること」が1番有力になります。
もちろん何より重要なのは「ポートフォリオ」です。
これは自身スキルを示すツールです。企業が実力を評価するための重要な資料です。ポートフォリオが良くなければ、書類選考すら通りません。
就活が終わるまでブラッシュアップしてください。
ここからは、以下について順を追って詳しく解説します。
- 就活がうまくいかない理由を解説
- 内定率を上げる方法
- 大手を狙う方法
うまくいかない場合、必ず原因があります。その大半が、自分の常識・思い込みで負の連鎖が起きていることが要因です。
自分ひとりで抱え込まずに、いつもと違うアクションをしてみましょう。つまり、てこ入れ。
1つでも行動を起こすことで、思いもよらない結果が待っているかもしれません。
もしも行動して失敗してしまっても、その経験は次の糧となりますので、大きな価値がありますよ。
新卒デザイナーの就活が難しい理由5選

まず、なぜうまくいかないのかを明確にしていきましょう。原因が解明できれば、それを逆手にとった作戦がとれます。
難しい理由①:大手企業を狙いすぎ
まず、大手や有名企業は、狙いすぎないことをオススメします。
これを聞いて「自分は絶対大手企業に就職したい!」と思う人はいるでしょう。
それ自体は一切否定はしません。※可能性がある限りたくさん応募してみるべきです。
大手やネームバリューのある企業は、就職するだけでメリットが大きいですからね。
しかし、大手企業に対する強すぎる執着は、かえって就活を難しくします。
先述しましたが、大手企業は競争率が非常に高く、十分な才能や秀逸なポートフォリオがなければ、採用の可能性は極めて低いからです。
例として大手企業の新卒採用実績を載せます。
博報堂
女性 | 男性 | 合計 | |
2021年 | 49名 | 81名 | 130名 |
2020年 | 78名 | 85名 | 163名 |
2019年 | 51名 | 79名 | 130名 |
任天堂
技術 | 事務 | 合計 | |
2023年 | 103名 | 27名 | 130名 |
2022年 | 98名 | 23名 | 121名 |
2021年 | 83名 | 22名 | 105名 |
2020年 | 61名 | 23名 | 84名 |
2019年 | 58名 | 23名 | 81名 |
どの年度も、新卒で採用される人材はトータルで170名以下です。デザイナーだけなら30名以下かもしれません。
就職浪人をしても、大学院に通いもう一度チャンスを狙っても、大手企業への就職は容易ではありません。
また、このような企業は、中途のベテランデザイナーでも普通に落とされます。
それくらい難しいんですよ。
大手企業への内定を勝ち取るには、ただ単にスキルや経験があるだけではなく、運、そして人間性や適応力など、様々な要素が必要です。
そのため、大手企業には固執しすぎないようにしましょう。
これと同じ理由で、有名なデザイン事務所もまた、就職を難しくしてしまう可能性があります。
大手企業は倍率について
全国には、デザイン系を含んだ大学が約70校ほど存在しています。
情報元:parter (https://partner-web.jp/article/?id=103)
例えば1校に50名程度のデザイナー志望で就活をおこなっている学生がいるとすると3500名になります。加えて専門学校・短大が含まれれば、かなりの人数になるのではないでしょうか。
一説には、デザイナー志望で就活生は、毎年15,000名以上と言われています。
改めて考えると、この量のライバルと同じ舞台で戦うことは大変難しいです。
もちろん全員が同じ業界・職種を狙うわけではないですが、ライバルが多い事には変わりありません。
大手企業は時間のリスクが大きい

大手企業は、時間のリスクが伴う事も理解しておくべきです。
時間のリスクがあるということは、イコール複数同時に受けられる企業の上限が減るということ。
大手内定の道のり
- 大手の採用ページに登録
- エントリーシート記入
- ポートフォリオを提出
- 1次面接
- 2次面接
- インターン
- 最終面接(社長面接)
※このプロセスには、場合によって課題が付随することもあります。
このように見てみると、大手企業への道のりは非常に長く、それぞれの段階で綿密な準備や自己PRが求められます。
また、選考の間に移動時間もあるので、その時間を考慮すると更に負担は増します。
よって、大手企業への選考には、以下のリスクがあることを認識してください。
- 内定の確率が低い
- 時間のリスクが大きい
「大手企業に応募すべきではない」という意味ではありません。
大手企業のリスクを理解して、その上で最適な就職活動のプランを立てることが重要ということです。
難しい理由②: 同じ業界を狙いすぎ
- 広告系デザイン事務所ばかり応募している
- 玩具系イラスレーター職ばかり応募している
- 家庭用ゲーム系開発職ばかり応募している
就活で特定の業界や会社にのみ集中応募する人は、しばしば見受けられます。
自分の目標や夢にフォーカスしているため、一見ポジティブに思えますよね。
しかし、実際には「固執しすぎて視野が狭まり、就活がより困難になってしまう』可能性があります。
また、同じ業界の会社だけを受けると、対象企業が限られますし、どんどん応募できる候補が減るでしょう。
応募できる企業が少なくなると、今度は求人情報を探す時間が膨大になるという問題も生じます。
ですので、同じ業界ばかり応募することは、あまりおすすめしません。
さらに、その業界が縮小傾向にある場合、人員の募集自体が少ない可能性があります。リスクを分散するために、異なる業界にも視野を広げましょう。
例えば、ゲーム業界や広告業界を志望している方は、WEB・IT業界にも注目してみてください。
ゲームや広告のデザインスキルは、WEB・IT業界でも高く評価され、親和性があります。
このように、自分のスキルや経験が他の業界でも活かせる可能性を見つけることで、就職活動の選択肢が広がります。
難しい理由③:理想を崩せていない

「理想を崩せないから、就活がより困難になってしまう」ことがあります。
これは、「特定の業界に固執すること」と似た内容になります。
例:よくある理想の流れ
- 美大卒業後
- 大手企業・有名デザイン事務所就職
- 一流アートディレクター
上記は、美大生あるあるの憧れエリート街道です。
この流れへの憧れや希望は当然理解できます。
筆者もその一人でした。

筆者自身は「大手ゲーム会社に就職、そこでアート・3Dもできる一流デザイナーになる!」といったキラキラした目標に固執していたのです。
自分の望む職場にならないと、人生負け組だと思い込んでいました。
理想があまりにも強いと、それが就活におけるプレッシャーとなり、自分を制限してしまいます。
筆者の就活は、もちろん上手くいきませんでした。
そのため、今振り返って思うことは、自分の道は後からでも修正できるし、エリートコースだけが全てではないということです。
また、社会に出ると新卒の頃の目標なんてすぐ変わります。やりたい事なんて、ちょっとしたきっかけで変わるんですよ。
もしも理想の仕事があるのであれば、長期的に計画しましょう。
経験やスキルを積み重ねてからでも遅くない。
ココがポイント
- 大手に固執しすぎない
- 業界に固執しすぎない
- 職種に固執しすぎない
これが大事です。
理想を諦められない理由もわかりますが、まず視野を広げてみましょう。多少希望とズレていても、応募してみることをおすすめします。
例えばデザイナーでも下記に分類できます。
デザイナー職種 | 職務内容 |
---|---|
①グラフィックデザイナー | チラシ・ポスター・広告関連の制作 |
②3Dデザイナー | 映像・ゲームの3Dのモデリング・リグ・アニメーション制作 |
③UIデザイナー | アプリの画面レイアウト・ボタン制作 |
④映像クリエイター | 実写映像のコンポジット・CG映像編集 |
⑤プロダクトデザイナー | 立体物のデザイン制作 |
⑥レタッチャー | 広告用の写真をレタッチして綺麗にする |
⑦Webデザイナー | Webページのデザインとコーディング |
上記は一例です。
視野を広げれば、より多くの就職の機会を見つけることができます。
難しい理由④:ポートフォリオの内容がダメ
正直に言ってしまうと、デザイナーの採用はポートフォリオの印象で判断されるといっても過言ではないです。
作品がよければ、すぐ採用されます。
それくらいポートフォリオは、大きな判断基準となります。そのため、ポートフォリオの内容は、時間があれば随時アップデートしましょう。
注意点としては、ポートフォリオの内容は多少分散した方が良いと思います。
極端に偏った内容だと、採用者はあなたの能力を一面的にしか捉えられません。
例えば、イラストが主体のポートフォリオを提出した場合、企業側はあなたが「キャラクターの制作を希望する人物」という印象を抱きます。

キャラクターが描きたい人だ……。
↓
キャラクターの仕事は、うちの企業だと無いなぁ……。
↓
ミスマッチおきそう
↓
今回は見送ります
企業側は、上記のような思考になりやすくなります。
つまり、「企業のニーズと合致しない」という判断を下すんですよ。
筆者自身、新卒デザイナーの面接官としての経験がありますが、多くの面接官や上層部がこのような視点で応募者を評価する傾向にあると感じました。
いきなりは難しいですが、内容に偏りを多少減らしてみましょう。もちろん得意分野を減らすのではなく、別分野を少し増やすイメージです。
しかし、選考においてポートフォリオが全てではないことも忘れてはなりません。
面接時は、人柄やポートフォリオ以外の書類も重要な判断基準となります。
ここで今まで見かけた不採用者の例を上げます。
上記のようなケースを見かけました。
ポートフォリオの品質が良くても、企業側は採用・育成のコストに相当な予算を割きます。そのため長期的に働くことが見えていないと採用してくれません。
このような絶妙なバランスの中で就活のするのだから、難しいと感じるのは必然です。(めちゃくちゃ辛い現実……。)
新卒デザイナー就活術|①:中小企業にフォーカスする

ここからは、今までの情報を踏まえて、「デザイナーの新卒就活から脱出する具体的な方法」を記載いたします。
100%成功とかそういったわけではございません。あくまでも可能性を上げるものになります。
まずは、中小企業をターゲットにしましょう。これには5つの理由があります。
理由①:採用に関わる人数が少ない
中小企業の人事担当者は、数名です。その数名を納得させれば良いのです。人数の多い大手よりは確率は高いです。
理由②:倍率が低い
中小企業や設立年数が少ない企業あるあるで、応募総数が少ないのでチャンスが多い。
また、日本の企業の98%以上が、中小企業です。つまり、1%以下の大手企業を狙うよりも、はるかに現実的でしょう。
理由③:大手と評価の方法が異なる
大手企業の場合、応募総数が多いため減点方式をとらざるおえません。また、選考の粒度も荒くなりがちです。
中小企業の場合、応募総数が少ないため加点方式になります。面接で多少のミスしても大目に見てもらえます。
理由④:数が打てる
中小企業は、エントリーシートなどの書類、面接数が少ないことが多く、時間のリスクが少ないです。
より多くの企業を受ける事ができます。
理由⑤:やる気を評価する可能性がある
中小企業の場合、人手不足のため「やる気があれば採用」してくれる企業があります。
筆者の知り合いの企業では、デザインとは関係ない英文科出身の人が、デザイナーとして採用されていました。
理由は、根性でまとめられたポートフォリオと熱い気持ちが認められたからです。このような事例は、中小ならではですね。
中小企業は大手企業と真逆です。積極的に狙いにいくべきだと思います。

『実力のある人がいないのでは?』
『年収安いのでは?』
『安定していないのでは?』
『ブラック企業が多いのでは?』
中小企業と聞くと、上記のような疑問を感じるかもしれません。
しかし、これらの問題は大手企業でも同様に存在します。
大手企業でも実力のない人はいますし、ブラック企業も未だに存在しております。
さらに最近では、『大手=安定』という法則も崩れつつあります。
したがって、中小企業という理由だけで就職のチャンスを逃すのは、もったいないです。
中小企業にも魅力的な機会が多く存在しますので、積極的に狙ってみることをおすすめします。
(中小企業の中には、年3回賞与支給するホワイト企業もあります。中小企業という理由だけで拒否してはもったいないです。)
新卒デザイナー就活術|②:伸びている業界を狙う
新卒デザイナーの就活を有利に進めるには、業界選択も重要です。
特に、広告代理店・デザイン事務所ばかり受けている場合は、視野を広げて他の業界も探してみることをおすすめします。
その理由の一つは、業績が伸び悩んでいる業界や事業は、採用自体の縮小につながり、待遇が悪化する傾向にあるからです。
例えば、DTPや紙媒体に特化したグラフィックデザインの職種は、デジタル化が進む現代において需要が減り、給与も低くなりがちです。
想像はつくと思いますが、スマホアプリが主流になった今、どこに需要があるかと考えるとよいと思います。
アナログをデジタル変革(DX)を進めている企業が一つの答えになり得ます。
特に筆者が推奨する業界は、「IT」「SaaS」です。

なぜなら、IT人材の需要は増え続けており、経済産業省でも人材不足が予想されているからです。
特にITのプロダクト開発会社は、デザイナーの需要が高まっています。
IT業界におけるデザイナーの役割も多岐にわたり、アプリのUI/UXデザイン、ウェブデザイン、グラフィックデザインなど、多様なニーズに対応できることが求められます。
ITに固執する必要はありませんが、人材の需要のバランスを見て業界を選定してみましょう。
新卒デザイナー就活術|③:企業が慎重になる理由を理解する
企業が、新卒デザイナーの採用を慎重になる理由を理解しましょう。理解した上で、利用するんです。
意外とわかっていない人が多いんですよ。
①:ミスマッチによる短期離職を避けたい
企業は、ミスマッチによる短期離職を恐れています。デザイナーは、専門職のため特にミスマッチが起きやすい。
「やりたい業務内容じゃないから辞める」と言われれば困るんですよ。
2020年 | 2019年 | 2018年 | |
---|---|---|---|
1年目 | 11.6% | 11.6% | 10.0% |
2年目 | 11.3% | 11.4% | 10.6% |
3年目 | 8.3% | 9.9% | 11.4% |
3年以内の離職 | 31.2% | 32.8% | 32.0% |
厚生労働省の情報によると新卒者10人中1人は、1年目で退職しています。3年間なら、約30%です。※この数値は、近年だけではなく、過去10年以上同じです。
短期離職は、採用コストを無駄にすることになり、企業にとって大きな損失です。広告費、セミナー、面接、選考、教育など、採用には多くの費用がかかります。
人件費だけではないんですよ。
つまり採用には、「1人当たり100万円以上のコストがかかっている」という認識を持つことが重要です。こういった情報を知っていると、企業側が慎重になるものわかりますよね。
そういう意味でも、「志望動機」や「長期的なキャリアプラン」がかなり大事なんですよ。
②:業界・職種のデメリットを理解することが大事※重要
面接では企業側に、「この人ミスマッチ起きそう…」と思わせないようにする必要があります。
そのために、「業界・職種のデメリットを理解していること」は伝えるべきです。
理由として、職種のポジティブな側面ばかり見ている人は、入社後に現実とのギャップを感じて、退職する可能性が高いからです。
そのため、「夢ばかり描いている人」は、企業側から敬遠されがちです。
「自分はこうしたい」「自分はこうなりたい」という事だけ伝えても、自分本位な人としか捉えられません。
「業界・デザイン職のデメリットを理解した上で志望した」という姿勢を見せるだけでも、信頼感がでますからね。
新卒デザイナー就活術|④:エージェントを利用する

就活が上手くいかない原因として、会社の探し方が悪い可能性がかなり高いです。
もしも就活サイトだけを利用している場合は、赤信号です。今すぐエージェントに登録することをおすすめします。
エージェントは様々な業界に詳しく、企業と太いパイプラインがあります。
そのため、就活サイトでは見つけることのできない、「非公開の求人」を提供してくれるのです。
「すでに就活サイトに登録しているから大丈夫」と思っている方もいるかもしれませんが、それだけでは損をしています。
エージェントは完全無料で、利用することによるメリットがたくさんあります。
希望している業界以外の企業の情報にも詳しく、新しい求人を知るきっかけにもなります。
人材の流出入にも詳しいので、ブラック企業を避けることができ、長期的に働ける企業を紹介してくれます。
ポートフォリオ・面接・ESの相談もエージェントにお願いしましょう。
自分一人では打開できない状況も、第三者の協力があれば解決できます。
おすすめの就活エージェント
エージェントを使わなかった末路
実は筆者自身、新卒時にエージェントを活用せずに就活を行った経験があります。
結果として下記のような事態に陥りました。
これらが無限ループになり、就活を難航させました。
また、「エージェントって情弱がつかうものじゃないの?就活サイトだけで十分でしょ?」といったプライドがあったため、このループから抜け出すことができなかったのです。
しかし、振り返ってみると、そのせいで就活期間を長引かせてしまった…。
皆様もこのような事態に陥らないよう、無料で使えるサービスは徹底的に使い倒しましょう。
自分に合わなかったら、取捨選択すればよいだけです。
新たなサービスへの登録は不安を伴うものですが、1歩踏み出すスピードが今後を変えますよ。
新卒デザイナー就活術|⑤:逆求人型の就活サイトを活用する

就活=自分で企業を調べて応募する
このような固定観念がありませんか?
その逆の発想で、企業からスカウトが届く逆求人型の就活サイトがあります。
自分のプロフィールを登録し、企業の人事採用担当者がそれを確認して、気になった人にスカウトのメッセージを送ることでコミュニケーションが始まります。
逆求人型就活サービスの特徴として「未知なる企業との出会い」があります。
知らない業界を知るための視野を広げることにも役立ちますし、今後の就活はこのようなサイトが主流になるのではないかなっと思います。
大手企業からベンチャーまで、幅広い企業が利用しています。
また、以下で紹介しているサービスは、自己分析ツールが使えるので非常に良い。
「デザイナーだから自己分析は不要」と思われがちですが、めちゃくちゃ重要。就職してもミスマッチが起きれば地獄です。
そのため、徹底した自己分析をして、自分に合った企業に応募ことが大事。
おすすめの就活サービス
新卒デザイナー就活術|⑥:学校にくる求人を狙う
もしもエージェントや逆スカウトを利用しても就職活動が進まない場合は、自身が所属している学校の求人掲示板をチェックすることをおすすめします。
大手就職サイトだけでは取り扱われていない、学校独自の求人情報が掲示されていることもあるんです。
筆者の知人には、新卒採用を行っているものの規模が小さく、大手の求人サイトに掲載していない企業も存在します。
これらの企業は、学校の就職課に直接求人情報を提供していることが多く、学生たちはこの情報を見落としやすい傾向にあります。
学校独自の求人情報は、の学生にとって価値ある情報源です。
そのため、一度確認してみましょう。
その他にも、先生に相談してみても良いと思います。もしかしたら、先生の紹介で就職先が見つかるかもしれません。
新卒デザイナー就活術|⑦:ホームページから直接応募する
「企業のホームページに直接応募する」という方法です。
これは、特定の条件が揃った場合にのみ有効です。
具体的には、企業が自社のホームページだけに求人情報を掲載し、就活サイトには掲載していない場合です。
簡単な流れ
- 「○○業界 会社一覧」のような検索をする
- 検索結果ででてきた会社一覧の中から、一つずつ企業のホームページを見に行く
- 未経験デザイナーの求人がでているかを確認
- 応募
この方法は時間と労力を要しますが、一つの有効な手段となり得ます。
筆者自身の経験から言うと、第二新卒の時に「アルバイトからでも構わないので、雇っていただきたい」という内容のメールとポートフォリオを企業に送ったところ、幸運にも採用していただくことができました。
新卒採用でも、このような別のルートからのデザイナーになる事は可能です。

「そんな方法が通用するのか?」「面倒くさい」
と思うかもしれません。
しかし、うまくいかないときこそ、自身の行動力が試される瞬間です。行動力が評価されることは全然あります。
成功するためには、「行動 → 失敗 → 改善 → 行動」のサイクルを繰り返すことが大切です。
新卒デザイナー就活術|⑧:【非オススメ】正社員に拘らない

ここから説明する事は、あまりオススメしません。
この方法は、企業側の採用ハードルを下げて内定を得るやり方です。
デザイナーに是が非でもなりたい強い意志があるならば、雇用形態にこだわらなければ成功の可能性は高まります。
その理由としては、企業側は正社員として雇用することにリスクを感じ、警戒しているからです。
雇用形態のハードルを下げることで、企業側が雇いやすくなるのです。
「契約社員やアルバイトでも構わない」という姿勢を持つことで、採用のハードルが一気に下がり、成功の可能性が高まります。
これは特に推奨するわけではありませんが、一つの手法として考えてみてください。
また、「派遣」という選択肢もあります。
派遣で自分が望む業界のデザイナーを体感して、その環境や仕事内容が自分に合わなければ、他の業界に転職するという選択も可能です。
これにより、ミスマッチを予防することができます。
「契約社員」「派遣」「アルバイト」のいずれの形態でも、正社員への道は存在します。
正社員の道
- アルバイト → 契約社員 → 正社員
- 派遣 → 正社員
- フリーランス → 正社員
上記のパターンで、正社員になった方々を多く見てきました。
実力が認められれば、企業側から正社員としての誘いがあるかもしれません。
もちろんリスクもあります。正社員登用を見込んで派遣やアルバイトからスタートしても、正社員への登用が確約されているわけではないんですよ。
長く勤めて正社員になれないまま、契約が切れることだってあり得ます。
その点は、ご注意ください。
以上が、デザイナーの就活を打開する方法になります。もしも、どれか1つでもやっていなければ行動してみてください。
デザイナーの就活は、全ての希望を叶えるのは難しい。辛いけど長期で考えよう。


- 自分のいきたい業界以外はやだ!
- 自分のビジョンをどうしても叶えたい!
- 大手企業にいきたい!
解説した打開策を聞いて、上記のように考える方もいると思います。
正直気持ちはわかります。
筆者も中々諦めきれず、いつまでも就活を続けていました。
しかし、就活に時間をかけるなら早い段階で社会に出て、中途採用で叶える方が良いでしょう。
新卒時は、自己分析が甘かったり、企業のことを全然理解できていません。
一度社会にでることで、業界のことが理解でき、新卒時には気づかなかった企業選びができます。
最初に思い描いていた目標が、急に変わることだってあり得るのです。
ですので、今は辛いかもしれませんが、長期的に見てみるのも一つの手です。
また、デザイナーの就活には、不思議な点があります。
新卒就活は非常に難しいのに、中途の転職はそこまで難しくないということ。
もちろん大手企業・デザイン事務所・有名企業は中途採用でも難しいです。
けれど中途の方が、難易度が圧倒的に低いことが多い。
企業を納得させるポートフォリオ・経歴を積み上げれば道は開けます。
新卒デザイナーの就活が失敗しそうで辛い人へ
「就活が難しい…。」「このまま卒業を迎えそうで辛い…。」と悩んでいる方、確かに苦しいですよね。
筆者自身も経験しました。
「就活失敗…人生終わった…辛い…。」
このような絶望的な感情が、絶えず心を支配していました。
しかし、ここで一つ覚えておいてほしい事があります。
それは、たとえ既卒になっても、人生終了するわけではありません。
周囲と進むレールが違うかもしれませんが、企業側から見れば新卒も既卒も、能力や熱意を見る上で大きな違いはありません。

最初にも記載しましたが、筆者は受験失敗を浪人した上に、就活も浪人しました。
そして卒業後に1年間就活を延長し、周囲より数年遅れて社会人としてのスタートを切る…。
焦りましたよ。人生行き遅れみたいな絶望もありましたね。
ですが「死ぬ気で努力を続けること」で、3年くらいなら人生カンタンに巻き返すことができます。
そもそも他人と比較することに意味はないですし、悩むだけ時間が無駄でした。
何よりも、途中で諦めなくて良かったと今でも感じます。
辛いからと言って、好きな事は諦めない方がいい

もしも就活がうまく進まず、デザイナーという夢を諦めかけているのであれば、少し立ち止まって考えてください。
自分が好きなことのために努力を続けられるなら、それは才能です。それを活かして、デザイナーの道に進んでほしいです…。
「自分には才能がないから受からない。」
「社会に必要とされていない。」
お祈りメールが続けば、このようなメンタルになると思います。筆者もそうでした。ネガティブなことばかり言っていました。
しかし、数値化してみると、これは間違え。
日本には150万以上の企業が存在しています。就活で書類を送った企業の数は、全体のほんの一部に過ぎないのです。
たとえ100社に応募しても、それは全体の0.01%にも満たないですよね。社会全体が自分を必要としていないわけではないんです。
自分自身を責める必要は、全くありません。
行動 → 失敗 → 改善 → 行動
成功を勝ち取るには、これを繰り返すのみです。
失敗を恐れずに行動してみると、おのずと道が開けると思います。
そして、もしまだエージェントに登録していないのであれば、すぐ登録しておきましょう。
エージェントの登録・面談って面倒だなっと感じますし、ストレス・眠気があるだけでも登録する気力も無くなってしまいます。
ですが、デザイナーに本気でなりたいならば、この面倒と思う時に重い腰を上げることが大事です。
貴重な求人が無くなるかもしれませんから、今すぐ登録しましょう。
新卒デザイナーおすすめのエージェント
UZUZ(新卒向け)

UZUZ(ウズウズ)は、大手企業を含めた幅広い優良企業を紹介してくれる、就職支援サービスです。
ビデオ通話・WEB面談が可能。
また、UZUZの大きな特徴として、完全オーダーメイド対策です。一人ひとりに合わせた約1時間の面接対策を実施されるます。他社の倍以上のサポートをしてもらえます。
最大のメリットは、ブラック企業を徹底排除している点です。
実際に企業に訪問し、労働環境や教育体制などを細かくチェックしており、過去に入社した人から、定期的に入社後のフィードバックをもらっています。
そのため、優良企業のみ紹介してもらえます。長期的に働ける企業にいきたいなら、おすすめのエージェントです。
内定率:80%以上
書類通過率:96%以上
\ 30秒で簡単登録・オンライン面談OK /
職歴なしOK!ブラック企業排除!
キャリアチケット

キャリアチケットは、量より質をテーマにした就活支援サービスです。
平均5社。厳選された少数の企業を受けるだけ。
13,000人以上をサポートをしてきたアドバイザーが、エントリーシート添削・面接対策を実施してくれます。
企業の探し方、選び方がわからない人にピッタリ。
運営会社は、「レバテック」で有名なレバレジーズです。そのため安心して利用することが可能です。
統計的に見ると、就活生の4人に1人が利用する人気の就活支援サービス。
取り扱う求人は、アドバイザーが厳選。
\ 30秒で簡単登録・オンライン面談OK /
圧倒的なサポート!ブラック企業排除!
デザイナー向けのおすすめエージェント・サイトをまとめた記事があります。手順等詳しく記載しましたので、ぜひご覧ください。
本記事のまとめ|新卒デザイナーの就活は難しい辛い。だけど不可能じゃない。
本記事のまとめ1
うまくいかない理由を分析
- 大手企業の狙いすぎている
- 同じ業界を狙いすぎている
- 理想を崩せないでいる
- ポートフォリオの内容が特化すぎる
本記事のまとめ2
就活から脱出する方法
- 中小企業にフォーカスする
- 伸びている業界を狙う
- 企業が慎重になる理由を理解する
- エージェントに登録する
- 逆求人型の就活サイトを利用する
- 学校にくる『求人』を狙う※学生のみ
- ホームページから直接応募する
- 【非オススメ】正社員に拘らない
デザイナーの第1の壁として、「新卒の就活」は存在します。
すごく高い壁ですよね。本当にしんどいし辛いですよね。
しかし、この壁を乗り越えられれば、その後の道のりは比較的にラクになるでしょう。
デザイナーとして1~2年の職歴を築くことができれば、次の転職の際にはハードルが大幅に下がります。
何よりも大切なことは、絶対に諦めないという強い意志を持つことです。
無料で使えるものは全部使い倒して、「これでもか!」っとやれることはやり切りましょう。
今が踏ん張りどころだと思います。ぜひ諦めずに頑張ってみてください。
おすすめの就活エージェント
おすすめの就活サービス